最近では芸能人のLGBTQであるというカミングアウトをよく耳にするようにもなり、SNSなどでも
わたしはレズビアンです
と発信している人も多くなってきました。
ただ、レズビアンという単語は知っているものの、セクマイ界隈特有の「専門用語」まで知っているという人はそうそういないでしょう。
なかなかそういった深い部分まで知る機会はないので、少し興味があるという方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、レズビアン界隈でよく聞く専門用語のひとつでもある「ネコ」について紹介していきます。
もしも自分のセクシャリティが未だによく分からない・悩んでいるという人がいれば、宜しければ参考にしてみてくださいね。
レズビアンには性的役割がある
異性同士のカップルであれば、どちらがリードするのかは、大体想像がつきやすいかと思いますが、なかなか同性同士のカップルともなると想像が難しいでしょう。
実はレズビアンには「性的役割」というものがあります。
レズビアンは、男性役や女性役という考え方はありません。
一方で、以下の性役割としての考え方で定義されます。
・タチ
・ネコ
・リバ
今回はこの中の「ネコ」について詳しくお話していきます。
ネコとは受け手側のこと
レズビアンの性的役割の中でもネコというのは「受け」のことを指します。
このネコというのは性的役割でもそうですが、恋愛関係上どちらの立場を好むかと言われると、リードされる側ということが多いです。
とはいえ、ネコだからといって誰しも控えめな性格というわけではありません。
人によって性格が違うので、その辺りは当然異なるということは知っておくべきでしょう。
ネコといってもあくまでも性役割なので、性格が控えめだったり受け身なわけでない
ネコ寄りという人もいる
実はレズビアンの中でも100%タチだ、100%ネコだ、という人はあまり多くいません。
ネコの中でも100%ネコですと名乗る人よりは、ネコ寄りのリバですと名乗る人も多く、実際はグラデーションのようなものといえるでしょう。
実際はどちらかと言えばタチ寄り、ネコ寄りの立場という人が多く、そういった人のことをリバと呼びます。
ネコ寄りのリバの人は、相手によってリードされる側にもなれるし、リードする側にもなれるなど、その時に応じて役割をコントロールしています。
一方で、100%ネコ、タチであるという人もいます。
そういった人は「バリ」が性役割の前につく呼称となります。
「バリネコ」や「バリタチ」は100%その属性に属していることを指します
ネコの人の特徴
人によって異なりますが、ネコ女性は穏やかだったり甘え上手だったりする女性が多い印象があります。
リードされる側であるということもあって、甘え上手な人が多いです。
タチの人は性格にもよって違いますが、頼られたり甘えられることが好きという人も多く、ネコの人の中にはそれを分かっていて甘えているという猛者も存在します。
ネコだからといって女性的なわけではない
レズビアンのネコは、リードされる側ではありますが、だからといって全員が女性的という訳ではありません。
レズビアンには外見もそれぞれ違い、女性らしさがあるという人もいれば、男性寄りな人がいたり、ジェンダーレスな見た目の人もいます。
当然そういった人たちもタチ・ネコ・リバでセクシャリティが分かれています。
次に、ネコの容姿の掛け合わせとして
・フェムネコ(女性らしい見た目のレズビアン)
・ボイネコ(男性らしい見た目のレズビアン)
・中性ネコ(ジェンダーレスな見た目のレズビアン)
この3つの存在について紹介します。
この3つは、具体的に何か違いがあるのかどうか、以下で詳しくお話していきます。
フェムネコ
見た目はフェミニンで、この3つの中では特に女性らしさを感じる外見をしているネコの人をフェムネコと呼びます。
ネコの中では、このフェムネコが一番母数としては多いという印象があります。
職業で特に問題がなければ、爪を長くしてネイルをしている人も多いですね
髪型は、ボブの人など人それぞれではありますが、比較的ロングヘアーな人が多く、ヘアアレンジを楽しんでいる人もたくさんいますよ。
また先ほど挙げた3つの中では、甘え上手な人が特に多いように感じます。
ボイネコ
続いて紹介するボイネコは、見た目がボーイッシュな服装をしていて、男性寄りな印象を受けるネコの人のことを指します。
ボーイッシュの女性の場合は、大抵が
ボイだしタチなのでは・・・?
と思われることが多いです。
ただ実際には、ボイだからタチではなく人によって異なるので、ネコもいればリバもいるのです。
なお、髪型はショートカットな人がボイネコには多く、服装もメンズライクなものが多い印象があります。
中性的ネコ
最後に紹介するのは、見た目が男性寄りでも女性寄りでもないジェンダーレスな印象を持つネコの人です。
中性的な人と聞くと、どうしてもタチが多い印象を受けますが、中性ネコも中にはいます。
中性的とはいっても、フェミニン寄り、もしくはボーイッシュ寄りの人もおり、人によって外見の雰囲気が異なります。
また中性の場合は、メイクする人しない人に分かれることも多いので、その辺りでも印象に差が出ると言えるでしょう。
まとめ
さて今回は、レズビアンの中でもネコという存在について紹介してきました。
レズビアンのネコについてまとめると、以下の通りとなります。
・女性役でありリードされる側の役割の人をネコと言う
・100%ネコという人よりも、ネコ寄りの人の方が実は多い
・ネコだからといってずっとリードされる側というわけではない
・ネコだからといって女性的というわけでもない
分かりやすくリードされる側・リードする側に分けてはいるものの、実際のところは場面によって使い分けている人が多いです。
例えば日常生活はリードする側、性行為となればリードされる側になる、もしくは日常生活でもリードされる側という人もいるでしょう。
セクマイ女性は、必ずこうするという定義も存在せず、その人によって違うので、自分たちらしくお付き合いをしていくことができます。
レズビアンの専門用語としてネコというワードはあるものの、自分たちらしさが最優先なので、もしも自分のセクシャリティで悩んでいるという人がいれば、100%ネコ・タチにこだわらなくても良いということだけはぜひ覚えておいてくださいね。